ジョン・カバットジンさんについて
私がマインドフルネスに興味を持ったきっかけは、ジョン・カバットジンの「マインドフルネスストレス低減法」という本を読んでからです。
アメリカのお医者さんが、禅をベースにして、ストレスとリラックスのプログラムを考えて、頭痛、高血圧、乾癬、心臓病、癌などの4,000人の患者さんがストレスをコントロールする方法を学んで、病気が改善していくという臨床実験を行って、それが大きな効果があることを証明されました。
私も禅が好きで、谷中の全生庵で座禅を組むことがありましたが、それが、医学に応用されていることを知って、非常に科学的に、理論的に活用されていることに感動いたしました。
禅は、企業の経営者さんが取り組んでいることもありますが、少しスピリチュアルになってくると敬遠する理論家の経営者さんもいるので、科学的に取り組まれていることが本当に素晴らしく、いよいよ、これしかないと思いました。
わたしたち日本人にとって、仏教は宗教であり、特別で何やらつかみどころのない辛い修行が必要と思っている部分が大きいですが、それをカバットジンさんがプログラム化して分かりやすくしているところが凄いことです。そして、辛い修行の結果、気づきを待つという世界から、誰もが再現しやすいものにしていることが凄い。
さらに、ジョン・カバットジンさんが、若い時に「鈴木大拙さん」の本を読んで、禅と瞑想に傾倒していったことを知り、私も、鈴木大拙さんの本はよく読んでいたので、そういった部分にも大きな驚きがあり、鈴木大拙さんの偉大さも再確認しました。
ちなみに、鈴木大拙さんの本は非常に難解で、読んでいてなかなか進まないものが多いのですが、英語で書かれたものを日本語に訳した本は、比較的読みやすいので、もし、読まれるならそういうのも多いので読まれてくださいませ。
さて、「マインドフルネスストレス低減法」は、その方法論が載っています。私もそれを読みながらやってみました。
この通りでいいのかなと思いながらやっていましたが、のちに、そういうコースをzoomでやっているものがあることを知って、それを受けてみて、さらに、その凄さを確認しました。ボディスキャンでは、足から頭の先まで抜けるような感覚を覚えることもありますし、瞑想ではインナーチャイルドに出会ったり、自分に優しさ(受容)を向けることの、感覚的な意味を初めて知りました。
脳の機能、自律神経がどうなっているのか、デフォルトモードネットワーク、タスクポジティブネットワーク、コアパターンなど、必要な知識を改めて勉強する必要はありましたが、ジョン・カバットジンさんのこの本との出会いがなければ、私はたぶん、まださまよっていたと思うので、凄い本だなと改めて思います。