競合店調査

4)競合店舗調査
当該エリアで、自店はどこに位置していて、何が競合店舗に比べて優れているのか(強み)を知る上で、必ず行わなければならないのが競合店舗調査です。特に近年では、競合店舗が増加しているため、定期的に競合を見る必要があります。一方、あまり競合店舗の動きに敏感になり過ぎますと、自店の軸がぶれる恐れもあり、注意が必要と思われます。以下競合店舗調査の概要をご案内いたします。

(1) 調査票
【有料となります。問い合わせフォームにてご連絡下さい】

①実踏調査
調査票で得られた情報を数値化します。競合店舗が多いほど数値化の効果があります。調査票の大項目別に得点の比率を算出し、レーダーチャート化します。各競合店舗を大項目別に比べることによって、何に特化しているかが分かります。

②価格帯分析
近年、気にするなと指導させていただいている一方でやはり気になる点が、競合店のプライスラインです。店舗のサービスレベルと一致するプライスラインを比較することによって、自店舗のポジションが明確となります。
調査においては、値引きされていないカット料金、カラー料金、パーマ料金を調査し、平均値を出します。そうすることによって、当該店舗のサービスレベルを推測します。恒常的に値引きされているようでしたら、そちらで平均値を出します。
さらに、実踏調査によって把握できたサービスレベルと照らし合わせます。
競合の平均価格が、自店の平均価格を下回る場合、自店のサービスレベルは、競合店より優れていなくてはなりません。価格が高くてサービスが同等ではお客様は他店に流出します。平均価格が少しでも上回れば、サービスレベルを上げる必要があります。仕事量が増えることになりますが、競合が激しくなった現状では仕方ない対応策です。そこで、何のサービスレベルを上げるのかを考えることが重要になってきますが、自店にしかない「強み」でサービスレベルを上げることによって、仕事量の極端な増加を抑えます。

③顧客層分析
競合店のメインターゲットはどこかを把握します。最も分かりやすいのは、年齢層を見ることですが、もう一歩突っ込んで、カジュアルなお客様が多いのか、エレガントなお客様が多いのかなどのファッションテイストで見てみるのが、店内アンケートと整合性が取れます。競合店に滞在することが厳しいようでしたら、休日の午後、最もお客様が多い時間帯で、店頭で観察調査するとテイストがある程度分かります。

(2)ポジショニングマップ作成
①ポジショニングマップの例
テイストと価格帯でポジショニングマップを作成します。例えば、「カジュアル」で価格競争が激しい場合、メインターゲットを少し「エレガント」にずらすことによって直接的な競合状況を回避し、一方で競合A店舗に対し、優位な位置に立つことを考えます。

自己紹介

1995年
経済産業省認定 中小企業診断士 登録
2000年
ハタナカマネジメントオフィス 設立
ファッション業界、美容業界を中心に、現場ですぐに役立つ提案と支援を得意としています。
最近では、社会保険導入に関する賃金・給与制度の見直し、社労士とコラボによる就業規則の作成、チームワーク改善、強みの武器化のコンサルティングを行っております。

2013年~2023年現在
国際理容美容専門学校 マーケティング講師
2014年
JBCA(日本ビューティコーディネーター協会)1級テキスト作成、アイコーディネーター検定2級テキスト作成

2018年2月 「誰も教えてくれない、経営の秘密。」(髪の文化舎)出版

2020年 JBCA(日本ビューティコーディネーター協会)サロンマネジメント テキスト作成

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