会議体

(1)ミーティングの内容

モチベーションを維持する上で、非常に大切であるのが、ミーティングの内容である。

よく見受けられるミーティングは、上司(オーナーやマネージャー、店長など)が、一人で「講演会」になっているものである。間違っていることを言っている訳ではないが、なかなかスタッフに入らない。

なぜだろう。

理由は2つある。

1つ目は、会議の目的がスタッフに浸透しておらず、スタッフから意見がなかなか上がってこない。しかたなく、ファシリテートしている上司が、ひとり一人、意見を求めるが、なかなか要を得ないので、だんだん上司の講演会になってしまう。

ミーティングでは、参加意識が重要で、自分の意見を誰の意見の影響も受けず、そのまま、全員に聞いてもらうことによって、参加意識が生まれ、意見が通らなくても、最低限度の納得感が生まれる。

ミーティングをする前に、リーダーはスタッフに的確に意見を出せるように、準備させておくことが最も大切である。こういう目的の会議だから、こうすればこうなるという自分の意見を必ず用意させておかなければならない。意見が出なければ、時間の無駄である。

2つ目は、「決め」が甘くなることが多い点である。今回はこれを決めるという事柄に集中して、その論議が中心となるはずであるが、大体の場合、脱線して他のテーマの話になることが多い。

テーマを少数に絞り、決め切らなくてはならない。

決め切るためには、リーダーが事前に、電話や直接会って、刺激を与えておかなければならない。また、必要なデータや写真などは、すぐに出せるように準備しておかなければならない。

会議の最後のパターンでは、以下の3つのパターンしかない。

①今、決定し、会議が終われば実行される。

②部下に任せる課題は、任せきる。

③保留し、次回まで必ず意見を出せるようにし、決定できるように期限を決める。

この3種類しかないので、どれかに落とし込めるように、会議を終わらせなければならない。

このようでないと、いつまでも何も決まらず、「講演会」が続くだけで、スタッフのモチベーションは下がっていくことになる。十分気をつけなければならない。

次に、指示の出し方であるが、これも肯定表現で伝えなければならない。

以前の日記で、元プロ野球選手の立花氏の話をお伝えしたが、人間、「やるな」といわれると、意識して、やってしまう。そうではなく、決まったことに対しては「徹底的にこうしよう」という、肯定的な表現で伝える。

リーダーは、こうしては駄目だという表現を無意識に使ってしまっているが、一言の影響力は大きい。十分、発言に気をつけなければならない。

(2)ミーティングの進め方

ミーティングでは、人数が多くなるほど意見が出なくなる。これは、「没個性化」という現象、集団になると、自制心が働かなくなり、つい全体の雰囲気になびいてしまう。これほど時間の無駄はないと思う。私の商店街などのコンサルティング経験では、それぞれ強い個性の人が多いのであるが、それでも大人数集まると意見が出ず、声の大きい人や、よく発言するひとの意見が通ってしまい、あまり賛成でない人たちの参加意識が薄れるという、変なパターンに陥ることが多い。

私以外の優れた商店街コンサルの先生は、大体、KJ法など、ポストイットを使用し、全員の意見を明確にし、決めていくことが多い。私もそれにならっているが、これは、美容室のミーティングでも同じである。

ミーティングでは、必ず「ポストイット」を準備し、全員に意見を出してもらい、参加意識を高めることが重要である。自分の意見が出ることによって、納得感・モチベーションが上がることが多いのは確かである。

(3)重要な決定事項について

重要な決定事項については、「理念」や「ビジョン」を確認した上で、「フェアプロセス」という考え方で会議を進めることが重要である。

フェアプロセスとは、    (ハーバードビジネスレビューより)
[1]エンゲージメント(約束,契約)
意思決定に対し、関係者の意見・反論を奨励することで、尊重の意思を示し、組織の知恵をより高めるもの。より優れた意思決定を下すとともに、関係者全員のコミットメントを高めるもの。

~ポストイットなどの活用によって、個人の意思を全員が知り、全員の意思を個人が知る。それによって、最適な意思決定を行い、決定に対して、全員が約束・契約する。

[2]説明
関係者全員が、決定事項の経緯、理由を理解すること。
関係者の意見を踏まえた上で、公平・公正であることを納得させることで、何らかの意見を却下したとしても信頼関係は崩れにくい強固なものとなる。

~上記を踏まえ、決定したものは、必ず全員に経緯、理由を「説明」する。

[3]具体的な期待
何らかの意思決定を下したならば、そのルールを明確にし、それを正しく行動に移させる。
評価の基準・指標、成功した場合の褒美、失敗した場合のペナルティ、誰が何に対して

責任を持つのか、関係者全員が心底納得したとき、駆け引きやえこひいきが影を潜め、
仕事に専念するようになること。
~一言でいえば、信賞必罰。
 最近の流行りでいえば、三国志の中に出てくる諸葛孔明のやり方。
 「泣いて馬謖を斬る」
 私情にとらわれず、できた人には大いなる褒美、できなかった人には反省・ペナルティである。
最後の項目は、相当なトップの信念と勇気と全員との信頼関係が重要である。

一方、信頼関係は、日頃のストローク(相手を認めてあげる行動)の蓄積かと考えられる。

上記を意識した会議体の開催の開催を心がけていただきたいと思う。

自己紹介

1995年
経済産業省認定 中小企業診断士 登録
2000年
ハタナカマネジメントオフィス 設立
ファッション業界、美容業界を中心に、現場ですぐに役立つ提案と支援を得意としています。
最近では、社会保険導入に関する賃金・給与制度の見直し、社労士とコラボによる就業規則の作成、チームワーク改善、強みの武器化のコンサルティングを行っております。

2013年
BSA(ビューティサービススーパーバイザーアカデミー)専務理事
国際理容美容専門学校 マーケティング講師
2014年
JBCA(日本ビューティコーディネーター協会)1級テキスト作成、アイコーディネーター検定2級テキスト作成

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