コミュニケーション・スキルアップ
サロン運営の「接客」のところでも詳しく述べますが、ビューティサロンは「接客サービス業」です。従って、絶対的に接客の技術が上手くいかなければなりません。
いくら、技術がいいとしても、よほどの大先生でない限り、結局は、「接客」に行きつきます。
最近の若い人(私もこんな表現を使うようになってしまいましたが)、基本的に人間形成ができていないので、この接客ホスピタリティという部分が最も教えるのが大変です。
お客様の微妙な「信号」がキャッチできないのは、致命傷になります。(ベテランのスタイリストさんにも見られますが)
この業界では、ウィルソンラーニングさんが開発した「ソーシャルスタイル」がよく、話題に上ります。
これをアシスタントまでが身につけて、お客様を選別して接客スタイルを考えて、満足していただいているサロンさんがあります。
実際に、4つのパターンに分けて、場面設定をしてロープレを行い、うまく機能しているところもあります。
しかし、4つに分類してあてはめるようにしていますが、要は、お客様はどんな人か、よく観察し、お客様に気に入られるように、全身全霊を傾けてお相手するということです。
自分自身をあまりに崩さず、自分のスタイルで接客を行っている人を見ますが、大体の場合、売上が上がっていないです。
どの業界も同じです。
相手に合わせる事が重要で、そのためには、相手を知って、気持ちを共有して(ミラーリングなどの技法もOK)、「「「安心」」」してもらうことです。
最近、この「「「安心」」」というキーワードほど、重要なものはありません。
非常に世知辛い世の中になっていますので、こうなるのは仕方ないことですが、では、なぜ、お客様を安心させきれないのでしょうか。
それは、「自分」が強すぎるからです。
自分が得することしか考えていないから、相手(お客様)のことが考えられない。
これでは、売上は上がりません。
まずは、自分を消して、相手の一部になりきる。
これが必要です。
私のファッションの専門学校の教え子で、ある有名セレクトショップの新宿店で、売上No.1の女の子がいます。
彼女にも、在学中にソーシャルスタイルっぽいものを教えましたが、卒業すると、そんなのはすっかり忘れてしまっています。
でも、彼女がしていることはまさしく、ソーシャルスタイルとミラーリングです。
おとなしそうなお客様には、おとなしく入る。ギャグが好きそうなお客様にが、ギャグを織り交ぜる、決断が速そうなお客様には、ささっと勧める、など、徹底的にお客様のペースに自分を合わせます。
彼女は、なぜ他の販売員はそうしないのか、不思議でしかたないと言っています。
自分をしっかりもっている子ですが、自分がすっと消せて、いやみなく相手にあわすことができる。違った言い方すると、相手を分かってあげることができる、安心させることができる。
こうすることで、お客様との信頼がまして、売上は勝手にあがっている。
「人の己を知らざるを患えず。人を知らざる患う。」です。
この気持ちがあれば、どんなパターンでも、接客は成功します。