一般教養が重要だった!
最近、一般教養の重要性に気がつくことが非常に多いです。
いろんな事を勉強して、その人の人間性、幅を持たせることが一般教養を勉強する目的だと思うのですが、お客さんの悩みを見て、さらに思います。
私のお客様は、なぜか、美容室や中小のものづくり企業など職人的な仕事のお客様が多いです。そこで、見ていて思うのが、なかなか課題を解決していけない方々は、一般教養の幅が狭いかなと感じることが多いことです。一見、技術や商売に関係のない事、例えば、数学、哲学、文学、など、あまり興味がない方が多いです。
技術や、商売の勘が良ければ乗り切れると思っていると思っているのかも知れません。
私も若い時はそう思っていました。実用書以外、全く本を読まないし、映画も、あまり、文学的なものは観ず、数学は、何で√とか三角関数とか必要なのかと思ってました。…
しかし、独立して、だんだんとそれらの重要性が分かるようになってきました。
仕事柄、根本的な話になることが多いのですが、こっちが勉強しておかないと納得していただけない。品格が保てないというか。無理やりではやはり気付いていただけない。
私は洋服の業界では少し長かったので、なんとなく、洋服や身に付けているアクセサリーなどで、教養の深さとか、家がお金持ちかどうかとか、なんとなく見えてしまうんですが、貧乏でおしゃれができないのと、教養が少なくておしゃれが上手じゃないのの差は、大きいと思っています。
同じ、ファッション業界でも、洋服の業界とヘアの業界では、流行のでどころや、ファッションの外部環境は同じなのに、全体的に、ヘアの業界の方々のファッションは、少し「薄い」と感じることがあります。もちろん、深い方もたくさんおられますが、この差はなんなのかと思うと、やはり、自分の専門以外の事、ちゃんと勉強しているか、どうか、かと思っています。
中小メーカーの職人さんたちもよく似ていて、職人はしゃべらなくていいんだ、、という感じで、形を作ったり、磨いたりされておりますが、私の知っている優れた職人さんは、本当によくしゃべります。日本の職人20に選ばれた、ある、東北地方の、鍛冶屋さんは、無茶苦茶、いろんなこと良く知っておられて、芸人かとおもぐらいしゃべります。
しかも、相手を笑わせようとして、いろんな角度から相手を見ておられます。博学です。
要は、苦手だと思って逃げていたら、それがまるまる、自分自身になって、いろんなおつりが帰ってくるという事かと思っています。自分で、自分の可能性を刈り取ってしまって気がつかない。楽をしている。そして、年上になって、管理職になると悩む。
最近、美容室や専門学校の若い人には、日経MJを読んでくださいと言っています。日経MJは診断士の教材の1つですが、ファッションや流行などがたくさん載っていて面白い。
一方で、ちゃんと数字の根拠や経済のこと、優れた経営者のインタビューとか載っていて、しかも、2日に1回しかこないので、読む量がちょうどいい。一般教養を身に付けるには、最適な書物と思っています。知っていると話もできるし、何より、興味を持って深めれば、新たな自分の発見になると思います。
苦手な分野が自分に回ってきたときが、本当にチャンス到来と思って欲しいです。
診断士はみんなそれで食っています。独立して断っていたら食っていけない。
なんでも、はい、できますよ~と言って、出来ないのに必死でこなして、満足のレベル上げて、いつの間にか、それが自分の専売特許になって、あれ、おれ、これ得意だったっけ?となり、幅がひろがるというか、新しい自分、人格が育っている。
サロンでも同じ。私、このタイプのお客さん、凄い苦手。合わないな~、でも、必死に合わせよう、と合わせているうちに、得意になって、苦手なお客さんがいつの間にかいなくなり、売上が上がっている。技術も同じ。数字管理も同じ。
ソーシャルスタイルという4つの対人タイプの診断がありますが、売上が出来ている人の多くは、自分と正反対のお客様の比率が高いことが、私の実験である程度、証明されています。
広く勉強して、その中の一つをとがらせるといい、とは、昔から聞いていた言葉ですが、最近、実感しているところです。それは人間の器が大きくなるということと、ほぼ、同じだったということです。いろんな体験をすれば幅が広がり、辛い思いをした分、幅が広がる。実は、それは、今の自分に必要で、必然でそういう体験をしないといけなくなったのであって、ちゃんと、前向きに取り組むと、解決し、新しい武器になる。幅が広がり、求心力、すなわち、「重力」がつく。
また、いちいち、体験していると体がもたないので、本を読んで、いい映画を見て、疑似体験する。その中に感情移入する。共感し共鳴する。
それができているかどうかは、見た目でも伝わってくる、という事かと思います。
苦手な分野が回ってきたときがチャンス。そして広げたら、アコーディオンのように、一つを専門化するために縮める。そして、また広げる。
苦手が分野が回ってきたとき、それは私の分野ではないのでお任せします、と言うのは楽です。
しかし、年齢や自分の立場を考えた時、どうしても、同じ苦手分野が必ず、波のように押し寄せてきます。もう、逃げ回ってられないです。