美容室経営で必要なこと 4.損得抜きで善悪で判断する
前回までに、経営理念のもとになる、正しい考え方をご案内しております。
考え方の3つが、
1 素直な心、感謝の心
2 プラス思考
3 損得抜きで善悪で判断する
今日は、「プラス思考」と「損得抜きで善悪で判断する」を案内します。
なかなかうまく行かない時や叱られた時などは、だいたい凹みます。
私もうまく行かない時は凹みますが、ここでよく考えてみると、なんで上手く行かなかったか。
実力がない、知識がない、やり方が分からないなど、いろんなことが原因で上手く行かないのですが、だいたいの場合は、上手く行かなくなればなるほど、自分のことしか見えなくなっていて、被害者意識が強い場合は、人のせいにしてしまったりします。社長のせいにしたり、先輩、同僚、後輩のせいにしたり、旦那のせいにしたり、嫁のせいにしたり、子供のせいにしたり。
でも、最終的に行動してしまっているのは自分なんです。
「上手く行かないときは、自分のことしか考えていないとき。」
真面目な人は、自分のせいを強く持ち過ぎてしまって、自分を否定的に考えてしまう事も良くありで。私も中小企業診断士を3年連続で落ちた時は、それは自暴自棄で、何やっても上手く行かず、本業の営業でも結果が出ず、後輩にぬかれ、自分勝手に、俺はダメだ、後輩にバカにされているのではとか、勝手な妄想に取りつかれて、主治医に相談して心理カウンセラーに通ったこともあります。完全にマイナス思考に陥っていました。
今から考えると、よくそんなに妄想していたなと思いますが、今、起こっている結果は、全て過去に自分が行動した結果なので、マイナスの気持ちでいたら、結果もマイナスになるというのが普通に分かるようになります。
プラスからはプラス、マイナスからはマイナスが生まれると思います。
もし、今、問題が起こっていたら、それは自分が「無意識」で、問題の種を蒔いていたんだから、それに気がつける最高のチャンスなんですね。きっと。意味があるんですね。
無意識はなかなか意識できませんので、これ、なんだろう?と思って、現実は、明るい気持ちでも暗い気持ちでも変わらないから、明るい気持ちでいた方が、将来、明るくなると信じていた方が、断然、気持ちが楽ですし、相手に伝わる印象も変わります。
私の場合は、開き直って、それまで勉強のために取っておいた時間を、周りのみんなとのつながりに、少し分けました。行かなかったゴルフにも行くようにしたり、飲みにも行くようにしたり。最初は全く笑えませんでしたが、徐々に復活し、そのうちにいい指導員にも出合え、4回目にして、診断士の試験を合格することが出来たり。いい出会いもありました。何でもプラスに捉えればたぶん、見る目が変わるんでしょう。
因果の法則はきついという人がいますが、気持の中で、心の奥底のまた奥底にプラスがあるということは非常に重要かと感じております。プラスの結果に結びつきやすいという事だと思います。
もしそこに、両親との確執があって、奥底がマイナスなら、表面上だけでも、どれだけ出来の悪い両親でも、率先して、自分が感謝する方に回り、自分に折り合いつけることが大切なのかなと思います。
悪い時ほどチャンス。すべてプラス思考で行動し、これから起こることの精算をして、プラスの貯金を増やすことの考えが伝わる経営理念にしていく必要があると思います。
「損得抜きで善悪で判断する」は、これもエピソードを上げればたくさんあります。
京セラの稲盛和夫さんのいう「人として正しいかどうか」「私心なかりしか」という内容にほぼ一致する事柄で、二宮金次郎の「たらい理論」と同じです。「損して得取れ」も少し似ている部分あります。
どうしても自分中心で考えがちで、あいつのいう事を聞いたら、あいつばっかり得をするとか、人間関係を考えないで、こうやった方が絶対儲かる、とか考えてやってしまうと、その時は得をしたり、儲かったりするんですが、最終的にそれが原因になって、苦しみ続けたり損したりしているケースがほとんどです。見事に。
商売では、筋を通すこと重要なので、筋を通しておかなければ絶対に上手くいきません。それに気がつかないでやってしまって、上手く行かなくなった場合は、「筋」を理解するチャンスです。
分かりやすい話は、Aさん経由でBさんの仕事をしていて、直接Bさんからやらないかと連絡が来たら、絶対Aさんに筋を通さなければならないの中学生でも分かるのですが、なぜか、お金に詰まってくると、大人でも、この筋を通す場面、忘れてしまいます。これが悪です。
私の場合もたくさん、善悪で判断して良かったケースがあります。
ある時は、ラジオの生放送で経営の話を毎週する美味しい話がきました。お、有名になれると思い、引き受けたのですが、その生放送の時間に、独立したころから世話いなっているルーティンの仕事が入っていて、どうしても動かせない。かなり、どうしようと思ったあと、はやり人として善悪を考えた場合、せこいことをしないで、これまでの取引に感謝し直して、ルーティンの仕事を取りました。ラジオの仕事はお断りしました。先方はびっくりしていました。そして、迷惑をかけてはいけないと思い、私の知っている優秀な同業者を紹介しました。そうすると、彼は、それをきっかけに仕事を広げていきます。広げる器があったということかと思います。これで終わると只の人がいい話で終わるのですが、人間には、「返報性の法則」というのがあるようで、今度は、そのコンサルから、当方に仕事が入るようになりました。それを続けて行くことで、いろんな人に会う事が出来たり、私も紹介して差し上げることなども増えて、みんながハッピーとなっています。誰も損していない。
こういった話は、皆さん方にもあるはずで、それを強く意識して、善悪で考えることを、経営理念の片隅にでも入れる。
こういった勉強は、リーダーが「素直」にして、行動に移していく癖をつけて行くためにも、正しい考えが入った経営理念の作成は、非常に重要なのかなと考えてります。