美容室経営で大切なこと 7.「本質+α」を知る (最重要)
基本的に、「市場は 創るもの 」 です。 なかなか売上が上がらない時は、新市場を創るしかないのです。その新市場を創るために「戦略」を立て、その戦略にあわせて「組織」を組み上げますが、最初にやらないといけないのは、「次の世代のことを 」を考えるということです。今、旬の世代は、10年後は新しい世代に取って代わられます。だから早めに、10年後の市場を描くために、10年後のことを良く考えるということです。10年後の新しい付加価値って何だろう?と。
こういう事を年がら年中考えていると良い情報が入ってきたり、はっ、と気が付く事が非常に多い。だから、市場はどう変わっているだろうか、を考え続ける。ここからスタートです。
そうすると、「本質+α」のαが見えて来るようになります。自社が取り組むべきプラスアルファとは何だろうかと。
流行に左右されない、自社の強みを創るカギは「 本質+α 」
では、「本質+αとは何か」かというと、ここが最も大切なところです。
コンセプトに基づき、ターゲットが満足する当たり前の品質の商品やサービスに「さらに価値(それ以上は無駄と思われるようなこと、一見、本質とは関係の無いように思えるがターゲットが期待しているもの)」を付け加える。
これです。これをしっかり考え、やり抜きます。
ルイヴィトンは、なぜ、ブランドになりえたのだろうか。なぜ、必要以上に丈夫だったのでしょうか。ここです。 縫い目が2本でいいところ、ルイヴィトンは3本縫ったりします。そこまでやらなくても十分なのに。こういうところが、「コンセプトに基づくムダ」です。おわかりになられますでしょうか。また、本質とは一見関係のないモノグラムマーク。何のためについているのでしょうか。お客の虚栄心を満たす、でしょう。バッグが見た目、特徴なければ買うでしょうか。
「本質+α」を行うと、名称、用語、ロゴ、シンボル、デザインや、これらを組み合わせたものでが、目立つようになり、販売しようとする商品やサービスを、競合する商品やサービスから「差別化」しやすくなる。
それらをブランドと呼びます。
そして、ブランドを創るためには、長年の親友みたいになる。
長期的にやり続けることで「信用」が生まれる。そのためには「約束」を守り続けること
まず、お客様が、自社の商品や社員に対して、守って欲しい約束を守る。そして、競争相手に比べて、自分たちの約束が守られているかをチェックしにいく。(リサーチ)さらに、関係している人(社員や取引先)が理解していることを確認する。どこかに「無理」が掛かなないようにする。関係者から陰口をたたかれたらアウトです。
結果、長い期間の体験とやりとりに基づいて「期待感」を醸し出すこと
ファンは事前に知らせるとだんだんと理性がきかなくなります。私はスターウォーズが大好きですが、事前に予告編を見ただけで我慢しきれなくなります。
こういう、プラスαをつくること。
カット、カラー、パーマ、トリートメント、ヘッドスパなどはどこでもやっている「本質」の部分です。昨今、ここでは、独自性がだせなくなってきています。
だから、プラスαの部分を追求することが、コンセプト勝負に勝つ秘訣になります。
次回、それらの実例をご案内していきます。