美容室経営で大切なこと 12. 5F分析
会社を経営するときに、最初に、このまま仕事をはじめて大丈夫かなと思っていませんでしたか。私もちょうど16年前、会社を辞めて診断士の仕事、やり始めましたが、今から思うと、診断士なのにもっと調査してから独立したら良かったと思います。診断士という国家資格は持っているんですが、要するにペーパードライバー状態で、一生懸命やればどうにかなる!と思って独立しました。取りあえずは16年間、大変でしたけど何とかなり続けている訳ですが、最初の調査がほとんどやっていないので、いろんなことに時間がかかり過ぎているとよく思います。16年もあったのにこんなもんか、と思います。皆さんにご案内するように最初にちゃんと4つの分析、「PEST分析、5F分析、3C分析、SWOT分析」をやってから取り組むべきと思います。時間がかかり過ぎます。
それまでの経験は全く無駄になってなくて、人生そのままの経験がコンサルで活かされているのですが、金銭的にもビジネス的にも、もっと「ニッチ」で「成長性」のある市場のコンサル分野をキズければ築ければとも思ったりしています。
縁あって、美容室のコンサルや、製造業のコンサルをやっておりますが、お客様が大変なので、そんなに多くのコンサル料を頂く気持ちになれない。決算書みれば、これ、頂きづらいとなるのです。それを儲かるようなるまで、お店のみんなと頑張っているのですが、1軒1軒なんで時間がかかるんです。時間がかかるとどうなるかというと、他のコンサルには、畑中1軒1軒丁寧にやり過ぎ、入り込み過ぎとよく言われ、いや、良くなるためには入らざるを得ない、最終的には人間関係のちょうつがい役みたいなことになります。これはこれで仕事なのですが、それよりも戦略的に自分自身のマーケティングをしっかりやらなければと思います。それには「ニッチ」で「成長性」のある仕事に取り掛からなければならないのです。これを見つけ出す方法を伝えたい。一緒になって、これだと見つけたら何が何でもやり抜くといったスピード感が必要です。その、これだを見つけるのが、いろんな市場調査だと思います。
5F分析とは、業界内の競争に影響を与える要因を5つに分類し、それぞれの力の強さや関係性を分析することで、業界構造の特徴を明かにするものです。
【5Forces】
- 既存競合者同士の敵対関係
- 新規参入の脅威
- 代替製品・代替サービスの脅威
- 買い手の交渉力
- 供給者の支配
例えば、美容室業界でこれを当てはめると、
1.既存競合者同士の敵対関係
・業界飽和・過当競争
・生き残りをかけた戦い
2.新規参入の脅威
・30歳代の強い独立願望
・他業界の資本、カット専門店、カラー専門店、面貸し店の増加
・外国人向けに取り組んでいるサロンが出始めている
3.代替製品・代替サービスの脅威
・ドラッグストアでの美容商材販売
・インターネットでの美容商材販売
・簡単なホームカラー
4.買い手の交渉力
・消費者の可処分所得減少
・不景気で節約志向
・本当に必要なものを吟味
・外国人観光客は増えている。爆買いは沈静化したが2000万人/年の勢い(人口の1/6)
5.供給者の支配
メーカー
・早い新商品開発スピード
・多様なメーカーがある
ディーラー
・安いがものを運ぶだけのところもある
・やや高いがサロンサポートもしっかり
ネイリスト協会等
・ネイルはお土産になる
などの要素をあげて、何が「ニッチ」「成長性」に当たるかをしっかり考える。
「好きで成長性」があることをやりましょう!
次回、この流れで、商品のライフサイクルについて案内します。