美容室経営で大切なこと 23.メニュー・商品づくり その2
前回の日記で、メニュー数は多ければ多い方がいいとご案内いたしました。
客単価を上げるためには、その方が良いのですが、あまりに多いと効率が悪くなり、資金繰りが苦しくなります。
どのような商売でも注意しなければならないことは、成長している分野に人材やお金や時間をかけるということです。もし、もう流行おくれや古い技術に一生懸命、お金や時間を使っても無駄に終わってしまいます。
アマゾンを創業したジェフ・ベゾスは、起業前に、たまたま仕事でオンライン検索をしていたとき、 インターネットの商業利用が、 年間 2300%という 驚異的な勢いで広がっているという数値を偶然発見し、 自分なりに調査を始め、最終的に10兆円企業を作り上げました。本田宗一郎もバイクや自動車の時代が来ると読み、松下幸之助は、田舎から出てきて路面電車を見て、電気の時代だと読み、行動しました。まつげエクステンション市場も、最初にやり始めた企業が大きく数字を伸ばしています。のぼり調子市場だと競合も激しくなるのですが、人より1.3倍の努力をする価値はあります。少しでも早く気がついて絶対やり続けるという根性で長く継続するとで結果が出てきます。今、一生懸命にたまごっちを売ってもなかなか売れないのは、こういった市場がdownしているからです。みんな、スマホでゲームしています。
商品やメニューにも人の寿命と同じように、「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」というライフサイクルがあります。成長期には販促費などはかかりますが、他の商品の売上高の落ち込みをカバーしてくれます。課題としては、今、売ろうとしている商品やメニューがどの期にあるのかどうかを検討するためにも、勘ではなく、やはり数字で検証するということです。
具体的にはPOSレジなどで、売れ始めた商品やメニューを数字で判断し、以前に比べて勢いがなくなっている商品やサービスを見極めます。
昔は、この機械を使ってこういうパーマをしたけれど、今はあまりやらなくなったということなら、見切りをつけなくてはなりません。しかし、簡単にあきらめるということではなく、それをするのにこれだけ準備して、材料費はこれだけかかっている、しかし、お客様は数人、だったら効率がすごく悪いので止めよう、というように、数字で検討してから止めます。現場で良く見られるのは、たった1人のお客様のために、10数本の在庫を取ってしまう事です。そういった場合は、1人のお客様のためへのサービスであれば、他店で正規の価格で購入し、同じ価格で販売した方が大きな在庫を抱え込まなくて済みます。こうしてキープしたお金で、新しく成長していく商品をたくさん買います。
よく売れていると思っていても数字で見てみるとそれほど儲かっていなかたり、一方で、目立たないけれど、意外と毎月コンスタントに利益を稼いでいるものがあったりします。それをハッキリさせるにも数字が必要です。