組織の難しさ
業績を上げるために、マーケティング活動として、市場調査したり、この客層に絞ってこういう商品を作って、さまざまな販売促進を行う、という、作戦を立てて、みんなで行動するように発破をかけれども、テンションの低い集まりではやらないし、やっても期待外れに終わることが多い。でも、同じ作戦でも、テンションの高い人たちが行うと反応がある。これはどういうことでしょうか。
我々、中小企業診断士は、マーケティング以外でも、組織の勉強を行います。その根底には、マズローの欲求5段階説があったり、マクレガーがあったり、ハースバーグがあったりします。それらの理論を駆使しながら、チームをまとめるように指導するのですが、最後は、一人ひとりの人間性と情報交換の濃淡に突き当たります。
個別の、人の問題になってくると、あの人は嫌だとか、あいつはどうしょうもないとか、人間関係が本当に個人的なものになってくると、上記の理論だけではなんともしづらくなります。収拾がつかない場合が多いです。
コンサルをしていると、どうしてもここの相談が多くなるのですが、そういった場合は、専門の心理カウンセラーや、人間関係をうまく落ち着けるプロに依頼した方がいいかと思っています。
「認められたい」感情が、もろに出てくる人やその他、いろんな経験を積んで、全然、人のせいにしないで実力をつけていく人、いろんな人が「職場」にいます。職場は仲良しグループの集まりではないので。
組織のレベルを上げていくには、経営者のレベルを上げていくしかないと思います。本人が一番自覚して、人間性を上げていくしかないと思います。経営者が、何が正しくて、何がダメなのか、その時の損得勘定で正しいことをゆがめないで、面倒くさがらず取り組んで、また、いいことはいい、ダメなものはダメ、と分かるように丁寧に丁寧に説明したりする、「面倒な作業を端折らない」ことかと思います。
組織には5つの段階があります。(「トライブ」より)一番下の段階は「人生は最悪だ」と思っている人が集まる組織、その次は、「私の人生は最悪だ」と思っている人が多くいる組織、その次は、「私は素晴らしいけれど、他の人たちはダメ」と思っている人の組織、その次は、「私たちは素晴らしい、、、けど他の人たちはダメ」と思っている人が集まる組織、最後に「人生は最高!!!!」と思っている人たちが集まっている組織。みんな5つ目になりたいんですが、なぜか、そこまで至らない。
1つ1つ上がっていくしかないのですが、ちょっと困るとすぐにマイナス思考になる人が多いとすぐに落ちていきます。人のせいにしだすとすぐに落ちていきます。その人に原因があったとしても。
一番下の段階は、かなりおどろおどろしいですが、性格的にそういうふうに思っている人は確かにいるし、最近、ふえてきているんじゃないかと思うほど、面倒なことが増えてきている。わずかなお金で言い争ったりする。
どうやら、そういう方々は何かのきっかけがないとずっとその場にいるようです。他のことが考えられない、思いもよらない。そういう世界があることも知らないし、知ろうとしない。分かっていないという。その何かのきっかけに、心理学のプロや、人間関係調整のプロに依頼したり、何か社会に役に立つ慈善事業に参加したり、また、経営者が優しいこころで食事を何回も何回も付き合うか、そういったところで、そういう世界もあるということを知ってもらったりする活動が非常に重要かと思います。特に最近は。売上が出来なくなってくる要因は人がいないからが最も大きな理由なので、人間関係の問題は非常に重要。やり方は、プロに相談しましょう。